「2013年をどうするのか?」ではなく「2013年はどうあるべきか」で経営指針書作成開始

2013年度の経営指針書作成に本格的に取り掛かりました。
日ごろ、経営指針や経営計画の策定や実施の支援をしていますが、もちろん自社でも支援内容と同じ取り組みをおこなっています。
経営理念
一、私達は愛で中小企業の経営者を元気にします
一、私達は中小企業に関るすべての家族を守り次の世代に命を繋ぐ社会をつくります
この理念はまったく揺らぎません。だから理念追求のための目標、すなわちビジョンの作成からです。2013年1月1日から5年先、2018年1月1日の理想像を描いていきます。
5年先のビジョンは具体的であればあるほどいい。達成のためにやるべきことも具体的になるからです。今はこのビジョンを作成しています。
ビジョンができたら環境分析です。外部環境の変化、自社の強み・弱みを分析し、5年後ビジョンに向けての方針を決定していきます。
方針が出来たら次は計画。大切なのはこの記事のタイトルにもあるとおり、「2013年をどうするのか?」ではなく「2013年はどうあるべきか」なのです。ビジョン達成(2018年)の姿を数値化することで5年先の数値が先にできます。この数値を達成するために2017年、2016年、2015年、2014年、2013年と逆算しながらその年々のあるべき姿が見えてきます。だから「今年と比較して2割り増し・・・」なんて根拠のない計画数値は作りません。
数値計画と行動計画ができれば指針書の完成です。目標は12月上旬完成。あと2ヶ月、ボリュームのある作業ですが経営者として最優先事項。がんばります!!
 

全国から島根に青年経営者が集う交流会に参加してきました

所属する中小企業家同友会の全国行事で青年経営者全国交流会があり、島根県松江まで出かけてきました。
青年経営者が集まることの意義を強く感じた会でした。
「青年」の定義は色々あると思いますが、「若い」、「元気」といったところでしょうか。
若いがゆえに将来の日本を背負って立つという気概が必要です。「将来の日本」って何でしょうか。そもそも日本って何でしょうか。それを成すものは私たち個人、家族、会社、地域そして文化・歴史を指します。「将来の日本」というと遠い存在、どこか他人事に感じてしまいますが、自分、家族、会社、地域の将来のことに他なりません。それを背負うということです。30年、40年先でも現役でいるのが青年経営者です。当事者として将来のこと、また子育て世代として次の世代のことを切実に考えられるのが青年経営者だと思います。
その「気概」をもって、同友会のいう「労使見解」をベースにして、良い会社、良い経営者、良い経営環境にしていくための総合的な実践が必要です。
こうした思いを再確認することができました。また、思いを共有できる仲間が全国にたくさんいることを実感しました。「交流」は互いに高めあうことです。たくさんの仲間が集まり大きな力になっていきます。また自分もその力の一つだと認識しなければなりません。それが当事者意識を育みます。
青年経営者の端くれとして、安田コンサルティングの経営理念に従い、「将来の日本」のために多くの経営者を元気にしていきたい!!

西宮商工会議所にてプロモーションについて2時間語ってきました!!

8月25日(土)、西宮商工会議所で5週連続で開催されている起業塾の3回目、プロモーション戦略の担当講師として登壇しました。
当日は先輩起業者の体験談のあとが私の出番。体験談を聞いて、その内容で当初話す予定だった内容を少しアレンジしつつ・・・ で、いよいよ出番です。
開講いちばん、「こんにちは」を2回繰り返しました。その意図は「起業者は元気で負けるな!!」をお伝えしたかったのです。パンフレットにも「芽をだそう」とあります。人間、生まれてくるとき、そして植物は種から芽を出すときに一番力を使うとあります。そんなタイミングでもある起業者に元気が無ければ成功するアイデアやプランがあっても失敗しそうです。
そして、その次が「起業者は笑顔で負けるな!!」です。これから自社の製品・サービスを提案するにあたって何より大切なのは笑顔です。単純でかつ最重要なプロモーションツールといってもいいでしょう。簡単に笑顔になってもらう方法として、隣の人と握手してもらいました。皆さん照れくさそうに・・・そして笑顔になります。この笑顔が最高なんです!!
この2つのあと、プロモーションの話へ。私がこの手の話をするときには必ずAIDMAステップと駅前チラシ配りの話が題材になります。
皆さん、「集客のために駅前でチラシを配ろう!!」と決めたら何から始めますか?きっと白紙を用意してどんな内容のチラシにするか悩みだしますよね。でもそれって手順としてはもっとあとの方なんです。
AIDMAステップはA:注意を引くことから始まります。そしてI:興味をもってもらうことです。この2つのステップをチラシ配りで例えると、
A:着ぐるみを着て配る
I:「居酒屋30%オフクーポンです!!」と発生しながら配る です。
まずはチラシを配ってることに気付いてもらわないといけません。そして、相手にとって有益な情報を提供していることを伝えなければなりません。無言で配るのはありえません。「お願いします~」と配るのも相手は何をお願いされているのかわかりませんからNGです。
そしていよいよ3ステップ目。D:欲しいと思ってもらう です。ここでチラシの中身が重要になります。皆さんが通常、最初に検討してしまうチラシの内容はAIDMAの3番目にしかすぎません。「どうやって目立とうか・・・」、「何て言いながら配ろうか・・・」の方が先なんです。
Dは写真やキャッチフレーズ、文字の情報などでPRします。このチラシ、実はA4サイズの提案書だと思ってくださいね。どんな業種であろうとA4サイズの提案書を作ってみることは本当に伝えたい情報とそうでない情報を分ける重要な作業になります。皆さん是非チャレンジしてみてください。
そして欲しいと思ってもらったら、来店してもらわないといけない。チラシを朝配って、夜の来店につなげるにはM:覚えてもらう必要があります。そのためにはITの活用が有効です。
チラシに書いておきます。「今朝10時までにメルマガ登録いただいたらさらに10%オフ。合計40%オフ!!」です。QRコードも添えて携帯メルマガ会員になってもらいます。これで相手が忘れてしまっても大丈夫。夕方17時になったら今日の新会員宛にいっせいに来店を促すショートメルマガを発信するのです。「今日のおススメはマグロ!!」と加えるとさらにグッドです!
そして最後はA:行動してもらう ですが、これは居酒屋でしたら来店。小売店でしたら注文。工務店でしたら問い合わせ。といった具合でしょう。
こうしたAIDMAストーリーを1つだけでなく思いつく限り書いていきます。そしてその数種類のAIDMAストーリーごとに1ヶ月あたりの目標集客数を書いていきます。ここからは仮説と検証の繰り返しになりますが、AIDMAストーリーから集客数を積み上げて、客単価を掛ければ売上数値が出てきます。足りなければもっとAIDMAストーリーを考えるか、客単価を上げる工夫をするかですね。
その他、プロモーションツールの例やインターネットの活用方法などに触れ、あっというまの講義終了です。充実した時間を過ごしました!!

経営ステップアップ講座にて会社のビジョンや方向性、戦略など語ってきました

8月23日(木)、藤井寺市商工会にて『経営ステップアップ講座』の第1回目の講師をつとめてきました。1回目の内容は理念やビジョン、そして強み弱み、環境分析などがテーマです。
今回は参加者が少なめでしたので、座学形式からディスカッション方式に急遽変更。皆さんグループ形式でインプットだけでなくアウトプットもしていただきました。
最初の質問は「何故いまの商売をやっているのか?」です。
次は「その仕事を通して何がしたいのか?」です。
そして、「その仕事の誇りは何か?」です。
こうした質問に対する答えを考えていくことで経営者としての使命がおぼろげに見えてきます。「使命」とは残された命をどう使うかです。そしてその「使命」を全うした先には何が見えるのか。それがその商売の目的といってもいいでしょう。
目的を設定したら次は目標です。5年後にどうありたいのか?を妄想で夢を膨らませます。
目標ができたらどうやってそこまでたどり着くのかを考えます。それが方針になるわけですが、その方針を考える前に2つの準備が必要です。
1つは強みを知ること。自社に飛行機があれば目的地まで飛行機で飛べばいい。無ければ車、自転車、徒歩でもいい。
2つめは外の世界を知ること。ロケットを持っていても目的地に空港がなければ着陸できない。飛行機を持っていても車でいくしかないわけです。「空港があるかな?」を調べるのが外の世界を知ることです。
強みと外の世界のこと。この2つでもって方針「車で行こう」が固まります。
今回はその方針がおぼろげに見えてきたところまで。
皆さんに次回の参加を約束していただき、沢山の宿題を出しました。
次にお会いできるのが今から楽しみです!!

相互扶助を実現するツールとしての税金

大阪で9月13日、14日に開催される障害者問題全国交流会に向けての研修が行われ参加してきました。
本番さながらの研修で多くの気付きが得られ、本当に参加してよかったと感じています。
気付きの1つに税金のことがあります。
人が人としてすばらしい理由の1つに相互扶助があります。強いものが弱いものを助ける精神です。強いもの、弱いものは固定的なものでなく状況・場所・時期によって変化します。だからその都度、強い人、弱い人が入れ替わり、その都度、強い人が弱い人を助けるのです。
相互扶助の1つの機能として福祉があります。皆が安全・安心して暮らせる世界を実現するために、助けを必要とする人に手厚くサービスを提供するものです。
福祉の原資のほとんどは税金です。納税額の多い人が福祉の原資の多くを提供するのですから、ここでは強いものとして表現できるでしょう。
税金はお金ですから前述の場所や時間を飛び越えて利用することができる大きなメリットがあります。
我々、経営者は事業を通して利益を生み、納税するという義務・機能を担っています。その義務・機能を通して福祉の世界でいう相互扶助に貢献することができます。もちろん経営者が担っているものはそれだけではありませんが・・・
ここで考えるべきは、税金という形で福祉の原資を集めたのはいいが、それが本当に相互扶助として機能するために使われているかどうかです。これは継続してチェックして意見を示していかなくてはなりません。
ほかにも「仕事」についても気付き・再認識がありました。「仕事」は何かと考えれば、生きるための糧(金銭)を得るためと第一に考えますが、それだけかというとそうではありません。
「やりがい」という言葉に表されるように、人は仕事を通して「自分らしさ」というものを表現しているのです。経営者が生み出す「仕事」は人が人間らしく生きるための表現の場を提供しているとも考えられます。
そこに「人間尊重の経営」という経営者が担うもう1つの役割が見えてきます。
あと何点か・・・と書ききれないのでここまでにします。
本当に経営者としてためになる要素が盛りだくさんの研修でした。研修でこれだけなんですから、本番の交流会はものすごいことになりそうです。

今日は事務所の創立から7周年。そして8年目がスタートしました!!

282609_336602899751319_1946371650_n 今日は安田コンサルティングの創立記念日。7周年です。

そしてまだリフォーム前ではありますが、新事務所の賃貸契約の開始日でもあります。

皆さんのおかげで少しずつではありますが、前進できています。本当に感謝しています。

そして、その感謝を返すには、安田コンサルティングの経営理念に基づいて、もっと多くの経営者を元気にすることしかできません。

大きな節目です。「安田コンサルティングはあの日からさらに勢いを増して良くなった!!」と後年皆さんから言われるようにがんばっていきます!!

【経営理念】
一 私達は、愛で中小企業の経営者を元気にします。
一 私達は、中小企業に関るすべての家族を守り、次の世代に命を繋ぐ社会をつくります。

福島県訪問関連その2 点と点がつながった!!

前回同様、この土日に福島県を訪問してきたことについてです。

246407_398850740150050_1475588324_n 郡山の宝来屋本店さんを訪れたときのことが福島民友新聞に掲載されました。

今回は北は北海道、南は岡山から総勢20名弱の参加。各自が地元に持ち帰って何を配信するのかがいかに注目されているか・・・ということだと思います。

宝来屋本店さんでは会社の取り組みを話して頂いたり、工場を見学したりと・・・その場では完全に「お客様」でしたがおもてなしを受けただけでは単なる観光客に過ぎません。常に何が出来るか、どうすべきかを考えながら・・・

600504_328737490537860_668308761_n 宝来屋本店さんからおみやげをいただきました。冷やし甘酒。ノンアルコールです。塩こうじなどこうじブームが追い風になって評判になっている商品です。1本飲みました。とてもおいしい。

おみやげはあと2本。これをどう有意義に使うか。自分で飲んでしまうよりは少なくとも広報には活用しなければなりません。貴重な時間を割いて応対いただいたことに対してわずかながらの恩返しです。

そこで、本日、経営革新の相談で訪問する予定だった企業さんへ1本お持ちしました。そこで福島訪問の話をし、相談者から事業内容や今後の取り組みについてヒアリングしていると、1つの大きなヒラメキがありました!!

相談者の事業にも密接に関係し収益改善につながりそうなアイデア。そしてなおかつ継続的な復興支援につながりそうな仕組みもセットです。

何か、今まで色々と悩んだり、見たり、聞いたりした多くの点に過ぎない情報がつながったと感じた瞬間でした。

「これはいけるかも・・・」と今からワクワクしています。

「チャンスは世の中にあふれている。準備が整うとそのチャンスが見えてくる。」これは私の持論です。きっと準備が整ったということでしょう。あとは実行あるのみです!!

がんばります!!

少し考えればわかること

Phm04_0042 16日、17日と中小企業診断士らの集まりで福島県にいってきました。

風評被疑に苦しむ食品メーカ。
いち早く営業を再開したリゾートハワイアンズ。
そしていわき市の海岸沿いの被災エリア。

などを訪問してきました。福島県の応援企業に登録したり、ネットショップの売上の一部を寄付金として納付したりとしていますが、震災後福島県を訪問したのは初めてでした。自分にできることが1つ増えました。見てきたこと、感じことを地元関西で多く語ることです。

その1つ目は原発とガレキ処理のことです。

集まりは全国各地のメンバーからなります。
私は大阪なので、「関西の電力ってそんなに大変なの?」という質問があったり、関東方面の方からは、「昨年の節電では何とかやれた。ということは福島の原発は本当は必要なかったのかなぁ」といった感想があったり。

そして地元の新聞では県内の放射線量を詳細に記したものや「母乳は飲ましても大丈夫か?」といったQ&Aのコーナーがあったり。また紙面では県内の多くの首長が大飯原発の再稼動に反対であると意見を述べられていました。

人の意見は様々あることをご留意いただいた上で・・・

私はそんなに深く熟考できるような論理的な思考ができる頭を持ち合わせていませんが、この問題は少し考えればわかることでした。

私は原発には反対です。100%の安全はありえない。それを皆が震災で認識し、私もそうだと感じました。大飯原発はその上、必要な安全措置を何年も後回しにして再稼動を決定しました。

事故があったら何十年も爪あとを残す危険なものをどうして利用するのでしょうか。
事故が起こる確率は何千、何万、何億分の1かもしれませんが、起こったときの影響が甚大ですし、そもそも影響を正確に測るすべすら我々は持ち合わせていません。もしも、例えば、そんなリスクのある玩具があったとしたら自分の子どもに与えて遊ばせるでしょうか。少し考えればわかること。自分の身近で大切な人が失われるかもしれない。そう考えればダメだとわかること。

15%の節電は無理なのでしょうか。そもそも無理だからって危険なものに手を出すことは愚の骨頂のように思えます。

「地元の人の生活を守るため、子どもたちの未来を守るため、万が一でもそれを阻害する危険性を含むものは再稼動させられません。より安全なエネルギーが利用できるまで苦労・不便をわかちあって、今をしのいでいこう」・・・と、どうして言えないのでしょうか。

浪江町の町民が避難・疎開した先がわからなくなって、将来また住めるようになったときに町の振興の担い手となる町民が戻ってこないかもしれない。避難・疎開先は行政も把握できていないとのことです。そこでそうした情報を全国から集めて、散らばってしまった町民へ浪江町の情報を定期的に配信していこうという動きがあるという話をこの集まりで聞きました。町が住めるようになっても住む人がいなければ町の振興はありえません。

経済を優先して・・・
「経済」は「経世済民」の略です。世をおさめて民を救うという意味です。
何のための経済なのか。救うべきは一部の利権者ではなく、民、すなわち皆です。

皆が皆のために・・・皆が絆の大切さに気がついたはずなのに、ガレキの受け入れ反対の
声を聞くと悲しくなってしまいます。どうして分かち合えないのか。しかもガレキ処理は被災者にとって復旧・復興のスタートでしかありません。ちょっと1歩踏み出すの手伝って・・・という声をどうして聞いてあげられないのでしょうか。「自分の子どもへの影響があると心配だから・・・」という声をよく聞きます。親の気持ちがあるのなら、どうして被災地の親の気持ちがわからないのでしょうか。

どうして自分の身になって考えられないのでしょうか。想像力の欠如でしょうか。
だから相手の痛みが想像できなくって身勝手な事件がなくならないのでしょうか。

今月号の『致知』の記事のなかに、平和は外にあるのではなく、一人一人の心の中に
あるということが書かれていました。

皆が心の中の平和を育んでいけるよう、微力ながらがんばります。

平和の源である元気を育み、私の理念に従って経営者を元気にしていきます。
経営者の元気を源にし、社員やその家族、地域が元気になるようにがんばります。

誰かが犠牲になるのではなく、努力が正当に報われる世の中になるようにがんばります。

そんながんばりが震災からの復興に対して自分ができることの1つのように思います。

中小企業大学校関西校の財務管理シリーズ第2弾『決算書の読み方』で熱く語っています!!

598867_326723484072594_1917456889_n 中小企業大学校関西校の財務管理シリーズ第2弾『決算書の読み方』、今時点で2日目が終わりました。この講座は3日間ありますので、明日が最終ということになります。

初日、最初にもともとは話すつもりがなかったメッセージを伝えました。きっかけは心斎橋で起こった通り魔事件です。被害者の無念を思うと胸が痛みます。こうした事件がなくなる世の中にするにはどうしたらいいか・・・それは法の整備や新しいリーダーの出現など外的要因に頼るのではなく、『新しい世界を作るためにはまず、自分が新しくならなくてはならない。』ということです。(この気付きは先日大阪府中小企業家同友会青年部会の役員研修で得ました)

当たり前ですが、自分が社会とつながっている。あるいは社会そのものを構成していると自覚して、じゃあその構成員、要素たる自分たちが変わるしか無いのだと思います。

そして、「経済」という言葉の意味、「経営」という言葉の意味、そして多くの受講者が担当している「経理」という言葉の意味。すべて「経」という文字が使われていること。「経理」は「経営」を支えることで「経済」、すなわち国を治め、民を救うことにつながっていることを自覚して欲しい・・・というところまで最初に話をしました。(かなり長い話のようですが所要時間は10分。自分の自己紹介の時間を削ったのでカリキュラムは大丈夫!!)

そのカリキュラムは次の通りです。

    1. 経営管理に活かす決算書の知識

財務諸表の種類・内容と各科目の読み方、基本的な財務分析の手法について学びます。
・企業会計の種類と考え方
・決算書の種類・内容
・財務分析の基本(比率分析・損益分岐点分析)

    1. 決算書の「読み方」の実践(演習)・経営改善への活かし方

モデルケースから決算書の数字の流れ、経営改善のポイントを学びます。また、自社の決算書分析から、実際に抱える経営上の問題点と、その原因・課題を考察します。
経営指標から予測・判断できること
改善策検討のポイント
キャッシュフローの考え方と使い方
自社の決算書を読む(演習)

1日目、決算書の種類や内容をゆっくりと3時間かけて説明しました。
財務分析においては指標の計算ができることより、その値の意味を知り、対策を打つ意思決定まですることが大切だと伝えました。
損益分岐点についてはその求め方に加え、変動費・固定費のコストダウン、どちらが損益分岐点を下げるのに効果的か、あるいは目標利益にはやく到達するのはどちらかといったテーマで話をしました。

2日目、経営指標から学べることをまずは簡単な図式で電卓を使うことなく分析することをグループ演習をしながら学びました。他の人の意見を聞くことも大きな気付きにつながります。
改善策の立案にはビジョン・方針が不可欠であると伝えました。財務分析の教科書にのっている「短期的な支払能力に問題がある」や「遊休資産の売却を検討する」なんてものはほとんど意味をなさないこと、対策は方針を踏まえなければ逆方向にすすんでしまう危険性があることなどです。
そしてキャッシュフロー経営の導入です。キャッシュを増やすにはどうしたらいいか。中小企業施策の紹介もしながら8つの方策について解説を行いました。

いよいよ、明日3日目は皆さんが持参した決算書をもとに各自の分析・改善策の立案をワーキングします。私は「よろず相談コーナー」役に徹します。皆さんがこの2日間で何を得たか明日の演習で肌で感じたいと思っています!!

「過去から未来へ!決算書から描く経営戦略のイロハ!」というテーマで熱く語ってきました!!

あさかわシステムズ株式会社殿主催のセミナーにて基調講演の講師を務めました。

Phm01_0098 テーマは『過去から未来へ!決算書から描く経営戦略のイロハ!
~経営実態を決算書から把握するとともに業界指標と比較しつつ
   凄まじく変化する業界動向に先手を打つ経営戦略を教えます~』です。

決算書は過去の記録です。財務分析にあたっては「過去を学ぶ」のではなく「過去に学ぶ」姿勢が大切です・・・と、このブログでも何回も申し上げているわけですが、今回の基調講演もそこがやはりポイントです。

今回はセミナー受講者は基幹システムを導入しているある程度の規模の企業で財務を担当している方々。大切なのは「戦略的財務担当者」としての意識だと伝えました。

会計情報を投入すれば財務指標の計算はパソコンが自動でやってくれます。きれいなグラフも作成してくれます。

グラフを並べて一喜一憂することは誰でもできます。指標数値の改善にあたって教科書的な対策は無意味です。そこで自社に応じた対策が必要なわけですが・・・そこには企業が掲げているビジョンとそこへ向かうための戦略が必要です。

例えば、固定資産が増加して固定比率が悪化した。教科書的には「遊休資産の売却の検討」です。でもその企業が情報化施工に対応するためにGPSで操作できる重機の導入を行ったところだとすると、固定比率の悪化は優位性を得るために必要でかつ、盛り込み済みなわけです。そうした自社の事情を踏まえたうえで、分析、さらには意思決定をしなければ「戦略的財務担当者」への道は遠いのです。

財務分析の方法論も語りましたが、本当に伝えたかったのは以上のような事柄です。

財務担当者が企業の振興に取り組む姿勢を持つきっかけになれば幸いです。

今日は秋田。明日は盛岡、そして最終日は仙台と続きます。

あと2日。熱く語ってきます!!