福島県訪問関連その2 点と点がつながった!!

前回同様、この土日に福島県を訪問してきたことについてです。

246407_398850740150050_1475588324_n 郡山の宝来屋本店さんを訪れたときのことが福島民友新聞に掲載されました。

今回は北は北海道、南は岡山から総勢20名弱の参加。各自が地元に持ち帰って何を配信するのかがいかに注目されているか・・・ということだと思います。

宝来屋本店さんでは会社の取り組みを話して頂いたり、工場を見学したりと・・・その場では完全に「お客様」でしたがおもてなしを受けただけでは単なる観光客に過ぎません。常に何が出来るか、どうすべきかを考えながら・・・

600504_328737490537860_668308761_n 宝来屋本店さんからおみやげをいただきました。冷やし甘酒。ノンアルコールです。塩こうじなどこうじブームが追い風になって評判になっている商品です。1本飲みました。とてもおいしい。

おみやげはあと2本。これをどう有意義に使うか。自分で飲んでしまうよりは少なくとも広報には活用しなければなりません。貴重な時間を割いて応対いただいたことに対してわずかながらの恩返しです。

そこで、本日、経営革新の相談で訪問する予定だった企業さんへ1本お持ちしました。そこで福島訪問の話をし、相談者から事業内容や今後の取り組みについてヒアリングしていると、1つの大きなヒラメキがありました!!

相談者の事業にも密接に関係し収益改善につながりそうなアイデア。そしてなおかつ継続的な復興支援につながりそうな仕組みもセットです。

何か、今まで色々と悩んだり、見たり、聞いたりした多くの点に過ぎない情報がつながったと感じた瞬間でした。

「これはいけるかも・・・」と今からワクワクしています。

「チャンスは世の中にあふれている。準備が整うとそのチャンスが見えてくる。」これは私の持論です。きっと準備が整ったということでしょう。あとは実行あるのみです!!

がんばります!!

少し考えればわかること

Phm04_0042 16日、17日と中小企業診断士らの集まりで福島県にいってきました。

風評被疑に苦しむ食品メーカ。
いち早く営業を再開したリゾートハワイアンズ。
そしていわき市の海岸沿いの被災エリア。

などを訪問してきました。福島県の応援企業に登録したり、ネットショップの売上の一部を寄付金として納付したりとしていますが、震災後福島県を訪問したのは初めてでした。自分にできることが1つ増えました。見てきたこと、感じことを地元関西で多く語ることです。

その1つ目は原発とガレキ処理のことです。

集まりは全国各地のメンバーからなります。
私は大阪なので、「関西の電力ってそんなに大変なの?」という質問があったり、関東方面の方からは、「昨年の節電では何とかやれた。ということは福島の原発は本当は必要なかったのかなぁ」といった感想があったり。

そして地元の新聞では県内の放射線量を詳細に記したものや「母乳は飲ましても大丈夫か?」といったQ&Aのコーナーがあったり。また紙面では県内の多くの首長が大飯原発の再稼動に反対であると意見を述べられていました。

人の意見は様々あることをご留意いただいた上で・・・

私はそんなに深く熟考できるような論理的な思考ができる頭を持ち合わせていませんが、この問題は少し考えればわかることでした。

私は原発には反対です。100%の安全はありえない。それを皆が震災で認識し、私もそうだと感じました。大飯原発はその上、必要な安全措置を何年も後回しにして再稼動を決定しました。

事故があったら何十年も爪あとを残す危険なものをどうして利用するのでしょうか。
事故が起こる確率は何千、何万、何億分の1かもしれませんが、起こったときの影響が甚大ですし、そもそも影響を正確に測るすべすら我々は持ち合わせていません。もしも、例えば、そんなリスクのある玩具があったとしたら自分の子どもに与えて遊ばせるでしょうか。少し考えればわかること。自分の身近で大切な人が失われるかもしれない。そう考えればダメだとわかること。

15%の節電は無理なのでしょうか。そもそも無理だからって危険なものに手を出すことは愚の骨頂のように思えます。

「地元の人の生活を守るため、子どもたちの未来を守るため、万が一でもそれを阻害する危険性を含むものは再稼動させられません。より安全なエネルギーが利用できるまで苦労・不便をわかちあって、今をしのいでいこう」・・・と、どうして言えないのでしょうか。

浪江町の町民が避難・疎開した先がわからなくなって、将来また住めるようになったときに町の振興の担い手となる町民が戻ってこないかもしれない。避難・疎開先は行政も把握できていないとのことです。そこでそうした情報を全国から集めて、散らばってしまった町民へ浪江町の情報を定期的に配信していこうという動きがあるという話をこの集まりで聞きました。町が住めるようになっても住む人がいなければ町の振興はありえません。

経済を優先して・・・
「経済」は「経世済民」の略です。世をおさめて民を救うという意味です。
何のための経済なのか。救うべきは一部の利権者ではなく、民、すなわち皆です。

皆が皆のために・・・皆が絆の大切さに気がついたはずなのに、ガレキの受け入れ反対の
声を聞くと悲しくなってしまいます。どうして分かち合えないのか。しかもガレキ処理は被災者にとって復旧・復興のスタートでしかありません。ちょっと1歩踏み出すの手伝って・・・という声をどうして聞いてあげられないのでしょうか。「自分の子どもへの影響があると心配だから・・・」という声をよく聞きます。親の気持ちがあるのなら、どうして被災地の親の気持ちがわからないのでしょうか。

どうして自分の身になって考えられないのでしょうか。想像力の欠如でしょうか。
だから相手の痛みが想像できなくって身勝手な事件がなくならないのでしょうか。

今月号の『致知』の記事のなかに、平和は外にあるのではなく、一人一人の心の中に
あるということが書かれていました。

皆が心の中の平和を育んでいけるよう、微力ながらがんばります。

平和の源である元気を育み、私の理念に従って経営者を元気にしていきます。
経営者の元気を源にし、社員やその家族、地域が元気になるようにがんばります。

誰かが犠牲になるのではなく、努力が正当に報われる世の中になるようにがんばります。

そんながんばりが震災からの復興に対して自分ができることの1つのように思います。

中小企業大学校関西校の財務管理シリーズ第2弾『決算書の読み方』で熱く語っています!!

598867_326723484072594_1917456889_n 中小企業大学校関西校の財務管理シリーズ第2弾『決算書の読み方』、今時点で2日目が終わりました。この講座は3日間ありますので、明日が最終ということになります。

初日、最初にもともとは話すつもりがなかったメッセージを伝えました。きっかけは心斎橋で起こった通り魔事件です。被害者の無念を思うと胸が痛みます。こうした事件がなくなる世の中にするにはどうしたらいいか・・・それは法の整備や新しいリーダーの出現など外的要因に頼るのではなく、『新しい世界を作るためにはまず、自分が新しくならなくてはならない。』ということです。(この気付きは先日大阪府中小企業家同友会青年部会の役員研修で得ました)

当たり前ですが、自分が社会とつながっている。あるいは社会そのものを構成していると自覚して、じゃあその構成員、要素たる自分たちが変わるしか無いのだと思います。

そして、「経済」という言葉の意味、「経営」という言葉の意味、そして多くの受講者が担当している「経理」という言葉の意味。すべて「経」という文字が使われていること。「経理」は「経営」を支えることで「経済」、すなわち国を治め、民を救うことにつながっていることを自覚して欲しい・・・というところまで最初に話をしました。(かなり長い話のようですが所要時間は10分。自分の自己紹介の時間を削ったのでカリキュラムは大丈夫!!)

そのカリキュラムは次の通りです。

    1. 経営管理に活かす決算書の知識

財務諸表の種類・内容と各科目の読み方、基本的な財務分析の手法について学びます。
・企業会計の種類と考え方
・決算書の種類・内容
・財務分析の基本(比率分析・損益分岐点分析)

    1. 決算書の「読み方」の実践(演習)・経営改善への活かし方

モデルケースから決算書の数字の流れ、経営改善のポイントを学びます。また、自社の決算書分析から、実際に抱える経営上の問題点と、その原因・課題を考察します。
経営指標から予測・判断できること
改善策検討のポイント
キャッシュフローの考え方と使い方
自社の決算書を読む(演習)

1日目、決算書の種類や内容をゆっくりと3時間かけて説明しました。
財務分析においては指標の計算ができることより、その値の意味を知り、対策を打つ意思決定まですることが大切だと伝えました。
損益分岐点についてはその求め方に加え、変動費・固定費のコストダウン、どちらが損益分岐点を下げるのに効果的か、あるいは目標利益にはやく到達するのはどちらかといったテーマで話をしました。

2日目、経営指標から学べることをまずは簡単な図式で電卓を使うことなく分析することをグループ演習をしながら学びました。他の人の意見を聞くことも大きな気付きにつながります。
改善策の立案にはビジョン・方針が不可欠であると伝えました。財務分析の教科書にのっている「短期的な支払能力に問題がある」や「遊休資産の売却を検討する」なんてものはほとんど意味をなさないこと、対策は方針を踏まえなければ逆方向にすすんでしまう危険性があることなどです。
そしてキャッシュフロー経営の導入です。キャッシュを増やすにはどうしたらいいか。中小企業施策の紹介もしながら8つの方策について解説を行いました。

いよいよ、明日3日目は皆さんが持参した決算書をもとに各自の分析・改善策の立案をワーキングします。私は「よろず相談コーナー」役に徹します。皆さんがこの2日間で何を得たか明日の演習で肌で感じたいと思っています!!

「過去から未来へ!決算書から描く経営戦略のイロハ!」というテーマで熱く語ってきました!!

あさかわシステムズ株式会社殿主催のセミナーにて基調講演の講師を務めました。

Phm01_0098 テーマは『過去から未来へ!決算書から描く経営戦略のイロハ!
~経営実態を決算書から把握するとともに業界指標と比較しつつ
   凄まじく変化する業界動向に先手を打つ経営戦略を教えます~』です。

決算書は過去の記録です。財務分析にあたっては「過去を学ぶ」のではなく「過去に学ぶ」姿勢が大切です・・・と、このブログでも何回も申し上げているわけですが、今回の基調講演もそこがやはりポイントです。

今回はセミナー受講者は基幹システムを導入しているある程度の規模の企業で財務を担当している方々。大切なのは「戦略的財務担当者」としての意識だと伝えました。

会計情報を投入すれば財務指標の計算はパソコンが自動でやってくれます。きれいなグラフも作成してくれます。

グラフを並べて一喜一憂することは誰でもできます。指標数値の改善にあたって教科書的な対策は無意味です。そこで自社に応じた対策が必要なわけですが・・・そこには企業が掲げているビジョンとそこへ向かうための戦略が必要です。

例えば、固定資産が増加して固定比率が悪化した。教科書的には「遊休資産の売却の検討」です。でもその企業が情報化施工に対応するためにGPSで操作できる重機の導入を行ったところだとすると、固定比率の悪化は優位性を得るために必要でかつ、盛り込み済みなわけです。そうした自社の事情を踏まえたうえで、分析、さらには意思決定をしなければ「戦略的財務担当者」への道は遠いのです。

財務分析の方法論も語りましたが、本当に伝えたかったのは以上のような事柄です。

財務担当者が企業の振興に取り組む姿勢を持つきっかけになれば幸いです。

今日は秋田。明日は盛岡、そして最終日は仙台と続きます。

あと2日。熱く語ってきます!!

新しい事務所への移転を計画中です。椅子は「まどか美椅子店」さんにお願いしてきました。

120605_11_32_41 今日は午前と午後の仕事のあいまに、「まどか美椅子店」を訪問してきました。

目的は2つあって、1つは移転を予定している事務所の打ち合わせコーナーの椅子をお願いするためです。色々とイメージが膨らむ提案をしていただきました。まだ移転先事務所が見つかっていませんが、「皆が来たくなるような事務所」のイメージが少し具体的になったかと思っています。

もう1つの目的はこちら、5月11日に開店したばかり。知り合ったきっかけは堺商工会議所のセミナーです。そして今は大阪府中小企業家同友会の仲間でもありますので、前々から訪問したかったというのもありました。アポ無しの突然の訪問にもかかわらず、お時間を頂き、楽しい時間を過ごさせていただきました。ありがとうございます。

元請受注に向けて販促活動を開始した企業

Phm11_0038 先日、経営相談で和歌山の建設会社を訪問しました。下請工事が中心で粗利率が低迷。数少ない元請工事は粗利率が良いのはわかっていても紹介など偶然機会を期待するスタイルで全く伸びていない。そんな企業へ、「これならうちでもできるかも・・・」という元請受注に向けた営業方法を紹介してきました。

そんな企業が「こんなチラシを考えたのですがどうですか?」と後日相談に来ていただけました。小さくて自信なさげですが、「やる気」が芽生えたことにとても感激しました。やる気のある企業はどんどん支援したくなります!!

そのチラシは周年記念で顧客紹介割引キャンペーンを打つというもの。既存顧客への囲いこみが出来ていなかったので訪問理由としては問題ありません。それでも指摘したいことが山ほどありました。愛のある厳しさですべて指摘。例えば・・・

  • 顧客紹介依頼が訪問文句であるが、訪問先そのものを営業するための作戦が練られていない。紹介は訪問理由でしかなく、訪問先、照会先の両方を同時に営業する仕組みを考えなくてはならない。紹介には訪問先顧客の満足度が高くなくてはなりません。これをきっかけに過去の施工に対しての満足度アンケートも取るなど信頼関係の構築をする必要があります。
  • 「訪問先が顧客を紹介する理由付け」が必要です。キャンペーンでは紹介時の粗品、成約時の商品券進呈などがありますが、「私が商品券をもらえるので、あなたを紹介して良い??」なんて紹介先に聞けるはずがありません。訪問先、紹介先両方が建前と本音でWinWinとなる仕掛けづくりが必要です。

こうした指摘をいくつかさせて頂きました。それでも第一歩を歩みだした支援先に大きなエールを送りたい気分です!!

新聞折込の素敵な住宅チラシ

120522_21_28_46 先日の新聞折込チラシをチェックしていましたら、思わず手にとってしまったチラシ(?)が入っていました。

内容は住宅ですが、デザインや7ページというボリュームから私鉄などで配布されるフリーペーパーのようなイメージで、明らかにターゲットは若ての女性。恐らくは賃貸マンションなどに住んでいる20代~30代の子育て世代のママの方がターゲットでしょう。

120522_21_29_10 紙面もやさしい幹事ででいわゆる「かわいい」と表現されるデザインで統一されています。

広告主のホームページをチェックしましたら、この紙面とのデザイン統一はされていないものの「子育て」というキーワードで共通化され、うまく誘導しているなと感じました。

新聞折込も「AIDMA」理論が有効で、最初のAとなる「何これ?かわいい!!」はとっても大切なスタートです。紙面を見て、ホームページを見て、欲しいと思わせる。うまくマーケティングの本道を表現しています。

久しぶりに「これは!!」と興味を持ったチラシでした!!

※念のためですが、この広告主と安田コンサルティングは何ら関係がありません。支援先の宣伝ではありませんので。。。

財務管理研修「財務の勘所」2日目

120517_20_03_39 中小企業大学校関西校にて5月17日~18日の2日間で行われた「財務の勘所」研修。今日は2日目のことを記載します。※1日目の様子は「中小企業大学校の研修「財務の勘所」1日目は電卓に触らない変わった財務研修」

2日目のスタートは日ごろの経営活動によって決算書がどのように変化するのかを考えます。取引1つ1つに対して損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書の3表の動きをグループで意見交換しながらチェックしていきます。

この研修はここまでが決算書に関する知識の積み上げで、これ以後が勘所を押さえるところに入っていきます。

最初は「決算書を読む方法」

決算書の読み方は2通りあって、健康診断的な読み方と仮説検証的な読み方です。今回は健康診断的な読み方を伝授。総資本経常利益率を全体指標として収益性、効率性へと展開していく方法と、安全性・キャッシュフローの観点で展開する方法と2つ紹介しました。このあたりからようやく電卓の登場です。

そのあとは実際の決算書を使っての分析演習。決算書で様々なことが見えてきますが、大切なことは「決算書だけで判断しない」ことです。

例えば、「前年度に比較して原価率が悪化しているからコストダウンを・・・」と単純に捉えるのではなく、経営の方向として「差別化のために材料には徹底的にこだわる」という方針に変わってたとしたら原価率が高くなるのは当たり前です。

固定比率の悪化は積極的な設備投資の影響かもしれない

広告宣伝費の増大は販路開拓のために展示会への出展をチャレンジしたのかもしれない

生産性の悪化は数年後への種まきに勤しんだためかもしれない

など、単に指標が悪化したからといっても、企業によって評価は変わるということです。財務分析という武器を手に入れるとどうしても数字遊びをしてしまいがちです。何のために分析するのか。分析自体が目的となってはいけません。

そして、次に大切なのが、「自分なりの意見を持つ」ということです。決算書を手に入れ、分析をする・・・というところまでは誰だってできますし、最近はエクセルなどのシートで自動計算してくれるものも多いです。大切なのはその分析結果で意思決定をすることです。そのためにはまず自分の意見を持つこと。経理マンとして経営者の右腕となる「戦略的経理マン」になるために大切なことです。

最後に最も大切なことですが、「企業の良さは決算書に表れてこないことが多い」です。もちろんその「良さ」が収益として表れてくるといいのですが、経営上の何らかの問題(例えば「宣伝が下手である」など)で収益に表れないことがよくあります。だから企業の良し悪しを決算書の分析だけで行うことも危険な行為です。逆に考えると、企業は決算書に表れてこない良さ・競争力を積極的に外部に発信する必要があるということになります。

・・・といったことなど、色々な勘所を伝えてきました。6月にはこのシリーズの第2弾があり、私が講師を担当します。第1弾を受講できていなくても導入部分できちんと配慮しますので、興味がありましたら是非ご参加下さい!!

中小企業大学校の研修「財務の勘所」1日目は電卓に触らない変わった財務研修

今日と明日、中小企業大学校関西校で「財務の勘所」というタイトルの研修講師を務めています。

120517_20_03_39 ポイントは「勘所」です。申告などのために制度会計を学ぶのではなく、できあがった決算書をどう経営に活かすかです。

1日目の今日は、決算書を一度も見たことが無い人でも理解できるように決算書の中身についてじっくり解説。そのためのスタートは次の問いかけでした。

「企業の存続のとって、一番大切なのは売上か利益か現金か?」で、その答えは現金。

「それでは目の前に100円しかない企業と100万円ある企業とではどっちが安全か?」とさらに問いかけます。

目的は何のために決算書があるのかを勘所としておさえるためです。

「100円しか無いっていっても銀行口座にはあるかもしれないし、もしかしたら高く売れる商品がたくさんあるかもしれない」

ならば、「A:現金以外の預金や商品などがどうなっているのか気になりますよね??」

「100万円あるといってももしかしたら借入の返済のためのお金で使えないかもしれない」

ならば「B:100万円をどうやって調達したのか気になりますよね??」

「今は100円しかなくても実はものすごく利益があがる商売をしていて大丈夫なのかもしれない」

ならば「C:100円企業の収益がどうなっているのか気になりますよね??」

「100万円あっても仕入代金かもしれないし、100円しかなくても明日売上の入金があるかもしれない」

ならば「D:お金の動きが気になりますよね??」

このA~Dの情報って・・・そう、決算書に書いてあります。

AとBは貸借対照表っていう書式で書いてあります。

Cは損益計算書っていう書式で書いてあります。

Dは本来キャッシュフロー計算書っていう書式で書いてあるのですが、通常中小企業では作りません。「無かったら仕方がないか・・・」では済みません。良し悪しをみるのにDの情報が必要なんです。「無かったら作るしか!!」です。

とにかくA~Dの情報を得たいがために決算書を見ないといけないのです。

・・・というスタートでした。午前中はずっと決算書の書式を解説し、実務上の話(例えば短期借入金は経営者のポケットマネーであることが多く、実際に返済されることは少ない・・・といったこと)も交えたり、とにかく「何となくわかった」というレベルを目指して話しました。

午後はそれぞれの決算書を簡単な図式で表し、「こんな形の決算書だったら、この企業に何が起こっていると思うか?」をテーマにテーブルごとの意見交換を繰り返しました。

結局、今日一日電卓に触ることはありませんでした。

残念ながら、明日は電卓に触れて、難しい話もしなければなりません。でも、今日の「何となくわかった」がモチベーションになって皆さんついてきてくれると信じています!!

建設会社の決算書分析で留意すべきこと

Image001 ある企業の経営支援を行うために決算書の分析を行った。

左のグラフは各数字をプロットしたもの。預かった決算書は建設業会計に対応しておらず材料費以外の労務費、外注費、間接経費はすべて販管費に含まれているタイプであった。

建設会社であっても建設業会計に基づいた決算書を作成していないケースは多い。担当する税理士が建設業会計に詳しくない場合など理由は様々である。

このグラフでまず最初に着目すべきは粗利のところである。決算書の売上総利益を単純に粗利として捉えると、売上(緑)と粗利(赤)は明確な相関があり、売上拡大にともなって粗利も増加していると考えられる。

しかし、建設業は重下請構造である。原価の大部分を外注費が占めるのに、その外注費が販管費に組み込まれていると当然正しい分析はできなくなる。そこで販管費内の「外注工賃」に着目するとグラフ(黄色)でもどんどん外注費が増えていることがわかる。これを差し引いた粗利(外注費込)(ピンク色)を見ると見事に減少傾向にあることがわかる。

売上重視でドンブリ勘定の建設会社に多く見られるパターンである。売上が伸びているのに利益が確保できず借入依存体質となっている。「忙しいのに経営が良くならない」と経営者は嘆いているのだ。経営改善の策として販管費のコストダウンを試みる。この企業においても外注費を除いた販管費(水色)の値は減少している。しかし経営は良くならない。何故なら原因は販管費ではなく工事原価にあるからだ。

工事原価を見直すのに画一的な方法論は存在しない。工事別に予算と実際原価を比較してコストダウンの可能性を検討することになる。その前提として、工事別に原価が把握できることが必要。だから建設業会計を導入する必要があるのである。

※決算書では一般会計にして、管理会計(内部資料)で建設業会計を導入している場合は問題ない。

「うちももしかして・・・」と一度分析してみることを提案する。