地図情報で販売力向上

日経産業新聞より
富士ゼロックスマップマーケティング社の地図情報ソフト「Terra Map」を利用した広告郵送手法を開発した。地図情報には国勢調査など複数の公的データが組み合わされ年収や世帯構成、年齢別人口、持ち家か借家といった情報を丁目ごとに推定する。推定結果をもとに借家が多ければマンション情報を提供、高収入地域であれば高級食品を紹介するといった具合だ。地図情報システム(GIS)の有効性がうわわれて数年経つが、このシステムのポイントは個人情報との関係にあると思う。取り扱う情報は個人情報ではなく、丁目ごとの傾向データであるため、マーケティングで用いても個人情報保護法との関連を考慮しなくても良い。
新聞広告でも新築マンション情報が多いが、都市部ならまだ良いとして少し離れた場合持ち家率も高くなりマンション情報よりもリフォーム情報を提供するほうが良い。地域特性をいかしたエリアマーケティングは地域に根付いた地場の工務店が注力していかなければならない。

『建設業の経理』2006年冬季号

『建設業の経理』2006年冬季号が届いた。 建設業経理事務士が経営事項審査の評点対象に継続してなることが決定しているが、記事の中で建設企業の中で建設業経理事務士の活用に関するアンケートが掲載されていた。 まず、経営の合理化に役立っているかどうかの問いに対しては大いに役立っている、役立っているが合わせて75%強となっている。 資格を取得させたメリットとしては経営事項審査の評点アップが87.9%、経理部門の強化が64.4%という数値である。 建設業経理事務士に求める能力としては多い順に経営戦略の企画と施工部門管理部門の橋渡し(64.9%)、会計処理・記帳(63.7%)、個別原価計算システムの構築・戦略的原価分析等(61.2%)となっている。 この結果を踏まえ、建設業経理事務士は経理の専門家の域を越え、経営企画力、原価分析力などが望まれている。これらを現実にするのであれば社内で経理業務を担当するだけではなくどんどん現場に出てカネが動く最前線を見ることにより、より具体化された戦略・改善立案に有益であると考える。

栗本鉄工所、熱を運ぶ

 日経産業新聞より
 栗本鉄工所は気化熱などの物質が固体・液体・気体と変化する際に放出・吸収する熱の原理を応用して工場廃熱をトラックで運搬し、病院や商業施設など熱を利用する側に提供する「トランスヒートコンテナ」の開発を進めている。
 エネルギーの資源となる物質を運ぶのではなく、エネルギー自体を運ぶ。地球環境を考えたエコロジカルな技術はすばらしいと思う。
 建設現場でも廃材などのリサイクルは進んでいるが、さらにもう一歩踏み込んだエコロジーな活動は無いものだろうか・・・

日本には建設業が必要です

 『日本には建設業が必要です』、現在読んでいる本のタイトルであるが、業界の悪いイメージばかりが飛び交う建設業。しかし様々な地域活動を通して大きく社会貢献しているのも建設業なのである。ここ最近は建設業で悪いニュースが無い日を探す方が苦労する。1つの企業が起こした問題を、1つの業界でくくるのであれば全体としてイメージ改善を行っていく必要がある。消費者は「他でも同じようなことをやってるのでは?」と考える。それを「やってません。」と返しても信用してもらえるかどうか・・・ やはり行動で示すことが大切である。そして、そういった行動もメディアは取り上げるべきである。
 本の中でも記されているが、災害が発生した際に自衛隊が活躍しているニュースをみかけることがある。災害が発生して自衛隊が到着するまで、一番危険な時期に捨て身で活動しているのは地場で重機を保有する建設業なのである。地場の建設業が活躍しているのにそれを報道で見かけたことがないのは決して偶然ではないように思う。

我孫子観音で厄除け

うちのかみさんが厄年なので厄除けに我孫子観音に出かけた。
我孫子観音の歴史は古く西暦600年ごろという話だ。明治時代に一度焼けてしまったらしいが、それからは現在のままということだ。本当の名前は大聖観音寺と言うらしい。建築様式は・・・調べてみましたが分かりませんでした。
JR我孫子町駅からは縁日のようにお店が並び、所々で厄除け饅頭が売っている。何でもこの饅頭は本人が食べるものではなく、本人の厄を除ける目的で周りの人が食べるということ。というわけで私がほとんど食べてしまった・・・
実はこのあたりは大学の学生時代から何年か住んだことがあって、とても懐かしい感じがした。

実りある会議

 日経産業新聞より
 『ビジネススキル』のコーナに取り上げられていた話題。
 会議といえば『すごい会議-短期間で会社が劇的に変わる!』がベストセラーになって有名だ。
 新聞の記事も上述の書も会議の目的である”決定”までいかに効率よく(効率=コスト削減)たどり着くか様々なノウハウが提供されている。やりかたは様々だが私もセミナーなどで応用させていただいているのは「会議の終了後にどうなっていたいか?」と成功のイメージをさせること。それとポジティブな頭にするために「最近うまくいったことは?」と尋ねることだ。しかもそれを考えるだけではなく書かせる。書かせることが大事だ。発言すると他人の発言を加味して自分の考えをアレンジしてしまう。これが効率の悪い会議の始まりになる。
 記事の中で紹介されている「会議術」は以下の9項目
 1.議事次第を作成する
 2.テーマとゴールを明確にする
 3.ホワイトボードを使う
 4.目的に応じた人選
 5.効率的な「仕切り」のための役割分担
 6.資料を用意する
 7.道具をうまく使う
 8.「じゃ、そういうことで」は禁句
 9.決定事項をモニタリング

官製談合防止法見直し議論加速

 建設通信新聞より
 防止法の見直しの論点は刑罰加重が基本路線のようだ。独禁法もそうであったが、抑止効果を期待しての厳罰化が進んでいるようである。しかしこれも後手後手の対応であり、私のホームページの書籍紹介でも掲載している『産廃ビジネスの経営学』にもあるように”アウトロー”がそもそも活動し得ない形を作り出すことが重要である。情報の開示、市民によるチェック体制やオープン化などがその方法の一部であるが有効である。ただしオープン化といっても一般競争入札により入札機会をやみくもに与えるなどのことを言っているのではない。それは不適格業者の参入を許し公共工事自身の品質を落とすことに繋がっていく。そういった意味では品確法に則った調達がやはり良いと考える。重要なのは良い仕組みができあがっても必ずそれを悪用するものがあるということを自覚し、常に情報収集と開示、チェックを行う体制を維持していくことにあると考える。

PMBOK

私がはじめてこの言葉を知ったのは2001年9月。情報診断士の会の例会での発表だった。最近またまたプロジェクトマネジメントの重要性が謳われているが、実務と知識体系がなかなか一致せず結局勘や経験に頼ってしまうことが多い。
PMBOKでは以下の9つのマネジメントがプロジェクトマネジメントの基礎知識体系としてまとめられている。
総合マネジメント
スコープマネジメント
タイムマネジメント
コストマネジメント
品質マネジメント
組織マネジメント
コミュニケーションマネジメント
リスクマネジメント
調達マネジメント
情報分野でのシステム開発におけるプロジェクトマネジメントでPMBOKはよく聞かれるが、建設業における現場管理でも有効な知識体系といえる。(もともとシステム開発に限ったものではなく、私が勘違いをしていただけなのだが・・・)
PMBOKは現在第3版(2004年版)が最新で、原文のガイドはこちらから得られる。もう一度、プロジェクトマネジメント手法を整理する上でも読んでみたいものだ。